海やプールでの水中撮影、雨の日の屋外撮影、キャンプや登山でのアウトドア撮影。カメラを水や砂埃から守りたいシーンは意外と多い。
カメラの防水ケースは「ハードタイプ」と「ソフトタイプ」の2種類に大別される。水深や使用環境によって最適なケースが変わるので、自分の用途に合ったものを選ぶことが大切だ。
この記事では、カメラ用防水ケースの選び方と用途別のおすすめを紹介する。大切なカメラ機材を水や衝撃から守る方法を知っておこう。

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カメラ防水ケースの種類
ハードタイプ(防水ハウジング)
カメラ専用に設計された頑丈な防水ケース。ポリカーボネートやアルミなどの素材で作られており、水深10m〜60m以上の水圧にも耐えられるモデルがある。ダイビングや本格的な水中撮影に適している。
カメラの各ボタンやダイヤルを操作するためのレバーが付いており、ケースに入れたまま撮影設定を変更できる。ただし、カメラの機種ごとに専用設計なので、汎用性は低い。
ソフトタイプ(防水バッグ・防水ポーチ)
ビニール素材の袋状の防水ケース。カメラを中に入れてチャックやクリップで密閉する。価格は1,000〜5,000円程度と手頃で、軽量かつコンパクト。シュノーケリングや雨天での撮影など、水深5m以内の使用に向いている。
レンズ部分は透明なフィルム越しになるため、画質はハードタイプに比べると若干落ちるが、気軽に使える手軽さが魅力だ。
防滴仕様のカメラ(本体の防水性能を活かす)
OMシステム(旧OLYMPUS)のTGシリーズなど、カメラ自体が防水仕様のモデルもある。本体だけで水深15m程度まで対応できるものもあり、防水ケースなしで水中撮影が可能だ。
防水性能の指標「IPコード」の見方:
- IPX4:飛沫程度の防水。雨天での使用に対応
- IPX5:噴流水に対する防水。水しぶきが多い環境で使える
- IPX7:一時的な水没(30分/水深1m)に耐える
- IPX8:継続的な水没に耐える。水深はメーカー仕様による
用途別のおすすめ防水ケース
ダイビング・本格水中撮影向け
本格的なダイビングで水中撮影をするなら、専用のハードハウジングが必要だ。
OM SYSTEM TG-7とPT-059防水プロテクターの組み合わせは、水中撮影の定番セットとして多くのダイバーに支持されている。カメラ本体が防水15mで、ハウジングを装着すれば水深45mまで対応する。
一眼ミラーレスカメラ用のハウジングは、Ikeliteやnauticamといったメーカーが各種カメラに対応したモデルを製造している。価格は50,000〜300,000円と高額だが、本格的な水中写真を目指すなら投資する価値がある。
シュノーケリング・プール向け
水深5m以内の浅い水中での撮影なら、ソフトタイプの防水ケースで十分対応できる。DiCAPacやAquapacといったメーカーの防水バッグ型ケースが定番で、3,000〜8,000円程度で購入できる。
ミラーレスカメラが入るサイズのものを選ぶ際は、レンズの長さにも注意しよう。標準ズームレンズ程度なら対応できるが、大型の望遠レンズは入らないことが多い。

雨天・アウトドア撮影向け
雨の中や雪山での撮影では、カメラ用レインカバーが便利だ。カメラ全体を覆いつつ、レンズの前面とファインダー部分は露出させるデザインで、撮影しながら雨や雪からカメラを保護できる。
価格は1,000〜5,000円程度。OP/TECHやPeakDesignのシェルカバーなどが評価が高い。防塵・防滴仕様のカメラでも、大雨や砂嵐ではレインカバーを併用するのが安全だ。
スマホ向け防水ケース
最近のスマートフォンは防水性能が高いが、海水や砂への対策としてスマホ用防水ケースも需要がある。IPX8対応のケースなら水深30m程度まで対応し、ケース越しにタッチ操作やカメラ撮影が可能だ(参考:カメラ防水ケース比較)。
防水ケースを選ぶときのポイント
カメラとの適合性を確認する
ハードタイプのハウジングはカメラ機種ごとに専用設計。購入前に対応機種を必ず確認しよう。ソフトタイプはサイズに余裕があれば複数の機種で使えるが、レンズの長さや本体サイズのチェックは必要だ。
操作性をチェックする
水中でシャッターボタンやダイヤルが操作しやすいかどうかは重要なポイント。ハウジングのレバー操作が硬すぎるとストレスになるので、購入前に実機で試せるなら試しておきたい。
ポート(レンズ窓)の種類
ハードハウジングのポートには「フラットポート」と「ドームポート」がある。広角レンズにはドームポート、マクロ〜標準レンズにはフラットポートが適している。
防水ケースは使用前に必ず「水没テスト」を行うこと。カメラを入れずに密閉した状態でバケツの水に沈めて、浸水がないか確認してからカメラを入れる。Oリングのグリスアップも定期的に行おう。
防水ケースの使い方と注意点
使用前の準備
Oリング(ゴムパッキン)に傷や砂粒がないか確認する。髪の毛1本でも挟まると浸水の原因になるので、清潔な環境でセットアップしよう。Oリングには専用のシリコングリスを薄く塗布しておく。
結露対策
温度差がある環境ではケース内部に結露が発生することがある。乾燥剤(シリカゲル)をケース内に入れておくと結露を防げる。市販のカメラ用乾燥剤が数百円で購入できる。
使用後のメンテナンス
海水で使用した場合は、真水でしっかりすすいでから乾燥させる。塩分が残ると金属部品の腐食やOリングの劣化につながるので、丁寧にケアしよう(参考:水中カメラの選び方)。

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防水ケースの価格帯と予算の目安
防水ケースは用途によって価格帯が大きく異なる。自分の撮影スタイルに合った予算を把握しておこう。

低予算で始める(3,000〜10,000円)
ソフトタイプの防水ケースやスマホ用防水ケースがこの価格帯。シュノーケリングや海水浴での記録撮影、雨天時のカメラ保護に対応できる。画質にこだわらなければ、十分に使えるレベルだ。
中級者向け(10,000〜50,000円)
コンパクトカメラ用のハードハウジングがこの価格帯に多い。OM SYSTEM TG-7用の純正防水プロテクターPT-059は30,000円前後で、水深45mまでの本格的な水中撮影に対応する。
本格派向け(50,000〜300,000円以上)
一眼ミラーレスカメラ用のハードハウジングは、カメラ本体と同等かそれ以上の投資になることもあるが、水中写真をライフワークにするなら価値のある出費だ。nauticamやIkeliteといった専門メーカーの製品は、操作性と防水性能の両方に定評がある。
水中撮影のための追加アクセサリー
水中ストロボ
水中は光が吸収されやすく、特に赤色の光が深度とともに失われていく。水中専用のストロボを使うことで、被写体本来の色を再現できる。SEA&SEAやINONといったメーカーが水中ストロボの定番だ。
フロート(浮力調整アイテム)
ハウジングに入れたカメラは重くなるため、フロートアームを追加して水中での操作性を向上させることができる。浮力をニュートラル(中性浮力)に近づけることで、水中でのカメラの取り回しが格段によくなる。
赤色フィルター
シュノーケリングの深度(3〜5m)でも、赤色の光は徐々に失われていく。レンズの前に赤色フィルターを装着すると、水中写真の色味を自然に補正できる。2,000〜5,000円程度で購入可能だ。
Q&Aコーナー
Q. 防水ケースに入れたまま画質は落ちない?
ハードタイプのハウジングは光学ガラスのポートを使用しているので、画質への影響はほとんどない。ソフトタイプはビニール越しの撮影になるため、多少の画質低下(周辺部のにじみなど)はある。
Q. 一眼ミラーレス用の防水ハウジングは高すぎない?
確かに50,000〜300,000円と高額だが、カメラ本体が水没して壊れるリスクを考えれば、保険としての価値がある。まずはソフトタイプから試して、水中撮影にハマったらハードタイプへステップアップするのがおすすめだ。
Q. 防水カメラを買うのとどっちがいい?
水中撮影がメイン目的なら、最初から防水カメラ(OM SYSTEM TG-7やRICOH WG-7など)を買うほうが手軽でコスパもよい。手持ちのミラーレスカメラの高画質で水中撮影したい場合は、防水ハウジングを追加する選択になる。
まとめ
カメラの防水ケースは、ダイビングにはハードハウジング、シュノーケリングや雨天にはソフトタイプ、アウトドアにはレインカバーと、用途に合わせて選ぶのが基本だ。
ソフトタイプなら3,000〜8,000円程度で手に入るので、海やプールに行く予定があるならまず1つ持っておくと安心。使用前の水没テストと使用後の真水洗浄を忘れずに行えば、長く使い続けることができる。
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